初心者向け練習会があれば、必ず出てくるピボット練習。
上手くできない〜!
と、初めはしょんぼりしてしまう方もいると思います。
ただ、気にしなくて大丈夫です。
だって出来なくて当たり前なのだから!
日常で、コンパスみたいな動き・・・しませんよね?普段やらない動きなのだからできないが当たり前。
やらない動きを身体にインプットするのが練習なので気にする必要はありません。
とはいえ、少しでもスムーズな動きを身につけるため一人で練習することもあると思いますので、注意点とポイントとなる6工程をお伝えできればと思います。
ピボットの注意点
練習で学んだ方も多いと思いますがおさらいと、ピボットを行う上での注意点です。
ピボットとは
ピボットとはボールを持っているプレーヤーが、片足をコートに固定して軸足とし、もう片方の足を自由に動かすことができるプレーです。
軸足をピボットフットといい、自由に動かす事ができる足をフリーフットといいます。
軸足(ピボットフット)の注意点
踵をつけない(足を床にベタ付けしない)
軸足は固定と言っても、一度固定した場所からズレなければ、軸足を起点として回転させるなどはOKです。
初心者の方の中には、床にべったり足をつけ、しっかり固定して片時も動かしてはならないと、思い違いをしている方がいます。
あるいは、本人は気づかず床にベッタリつけることが癖づいている場合があります。
起点として動かすには、踵が床についたままだと動かせません。
かと言って、つま先だけで動かそうとすると、不安定になります。
足裏の前面(フォアフット)側の面積で身体を支えつつ、特に母子球と親指に体重が乗るようにして、ボディコントロールを行いましょう。
姿勢の注意点
足の動かし方に気を取られて、基本姿勢を忘れがち。
膝が伸び切った状態だと不安定になり、ピボットの動きも小さくなります。
一人でピボットの練習をする時も、ますばパワーポジション(パワースタンス)を行ってから取り組みましょう。
ボールの持ち位置の注意点
初心者の方は、ボールをお腹の前あたりで持ってしまいがち。
ピボット練習をする時は、目の前にディフェンスが居ることをイメージしましょう。
ボールがお腹の前にあると、ディフェンスにとっては目の前にボールがある状態であり、カットしやすい場所です。
そして、お腹の前あたりでボールを持ってしまうのは、ボールを左右で挟み込みように持ってしまうからです。
そうすると、ボールを腰の脇に移動させるのも、やり難くなります。
横挟みでボールを持った状態でのピボット難点
ボールを横挟みで持った状態でピボットを行うと水平の横動きになってしまい、動きが小さくなってしまうためうまくピボットを行うことができません。
こんな感じです。
さらに、膝を伸ばした状態の構えが重なると尚更、ボールやフリーフットのコントロールもやり難くなります。
ピボット練習のポイント
ピボットを練習をする時のポイントを押さえておきましょう!
ボールを縦(斜め)挟みで持つ
ボールは左右挟み込みより、上下斜めに挟み込みで持つ。
ボールは左右で挟み込むように持つより、どちらかと言うと上下斜めに挟み込むようにもつことをおすすめします。
こんな感じです。
この持ち方だと、ボールの左右へのコントロールだけでなく上下のコントロールも行いやすくなりピボットの動作だけでなく、ドリブル、パス、シュートのどの動作にもスムーズに移ることができます。
さらに、ボールをディフェンスから取られにくい位置である腰の脇辺りにもスムーズに移動させることができます!
上下に挟み込む持ち方を「ワニ口」と秀逸な表現されることがありますが、まさにピッタリ!「ワニ口で持つ」が非常にわかりやすいです!
顔と視線の向きと視野を意識しよう
顔または目線は正面維持、視野を広く持つ意識で。
初心者が注意したい練習ポイントがあります。
足の動きとボールの動きに気を取られて、顔の向きと目線があらぬ方向に向いている場合があります。
こんな感じにです。
考え込みながらピボットをやる方ほど注意が必要です。
難しい動きをやるのではなく、まずはシンプルな動きを反復して慣れましょう
シンプルな動きで慣れてきたら、顔を上げて視野を広げたいところです。
そこで、体育館や屋外で練習する時は少し遠くに何か目標となる物を定めて行ってみましょう。家でやるならTVを観ながらやるのも有りです。
慣れていないうちから軸足左右で練習
慣れていないうちがかえってチャンス。左右両方の軸足を練習しよう。
例えば右利きの方は、左足軸足のピボットが行いやすいと思います。
あえて逆足軸足でも練習を行いましょう。
慣れてないうちの方が馴染みやすいです。
おいおいプレーの幅が広がったり、いざという時の対応力が変わってきます。
分解して練習
ピボットは一見すると簡単な動きに見えます。
ただ、ここまでの練習ポイント説明のとおり、正しい姿勢、ボールの持ち方、ボールの動かし方、足の動かし方と、複数の不慣れな動作が重なった動きです。
初心者が普段やらない動作を、複数同時に行おうとすると混乱してしまうことがあります。
未習得の動作を複数同時に行うことは経験者だって難しいのです。
練習が上手く行かないと感じたら,動作を分解して一つずつ練習しましょう。
ピボット動作 分解練習6工程
動作を分解して一つずつシンプルな動作で練習し、一つずつ不慣れな動作を習得しましょう!
- ボールの持ち方を確認
- ボールを左右の腰に移動させる動きの確認
- ボール無しで正しい姿勢(パワーポジション)の確認
- ボール無しで足の動きを確認(簡単なピボットの動作を行う)
- ボール無しで簡単なピボットの動作を行いながら顔や目線を上げ正面キープ
- ボール有りで簡単なピボットの動作を行う(ここで初めて、ボールの動作、足の動作、顔の動作を同時に意識的に行う)
ボール有りで簡単なピボットの動作を行う段階になった時のポイントは、足のスタート位置です。
両足揃えてスタートするより、少し縦足にするとボールも自然と腰の脇の位置からスタートすることができます。
少しずつ応用を取り入れて練習する
まずは、動作を分解して一つずつ習得。慣れてきたら、シンプルなピボットの動作で反復練習。慣れてきたら少しずつ、応用の動作を取り入れましょう。
応用もやってみて分からなくなったら分解して練習。
ただ、シンプルな動作が身につけば、応用の動きを身につけるのもあっという間になります!
フリーフットを大きく動かす
姿勢が安定してくれば、フリーフットの動かす幅を広げるなど、動作を大きくしていきましょう。
ボールをスイングさせる
姿勢が安定してくれば、ボールを大きく動かしてもブレなくなります。実戦的なボールの動きを習得してきましょう。
まとめ
ピボットができるようなると、プレーに余裕が生まれます。
ドリブルをついていてボールを持ってしまい、ディフェンスが近づいてきても、周りをみながらピボットでかわすことができます。
もちろん、ドリブル前のフェイントなどにも余裕ができます。
ピボットはバスケで身につけるべき基本ですが、複数の不慣れな動作を同時にやらなければならないので初心者には少し難しい動きです。
複数動作をまとめて習得しようとして、どれも習得しきれないまま身についてしまうことがあります。
習得できていない動きを、複数同時に行うことは非常に難しいです。
一つずつ分解して深める習得の仕方を試してみてください。
あとがき
バスケ経験者の中には、初心者の方がピボットを上手くできなことが不思議に感じる場合があるようです。
特に社会人の初心者は、初めてピボットを練習に四苦八苦するされる方がおり、経験者の方が教えても思うように上達できないことがあるように感じます。
教える方も、教わる方も「なぜ」となっていることがあります。
繰り返し練習することで、ピボットは自然な動作として身につけることができますが、社会人初心者となると、体育館で練習できる時間は限られるため習得に思いのほか時間を要することがあるようです。
ピボットの動作を、よ~く観察すると、今まで運動をされていなかった方、普段はあまり身体を動かさない方、バスケの未経験者にとっては、やったことのない動作の塊だと気づきます。
それらを複数同時に行うのは難しいし、できないのが当たり前です。
一つ一つの動作は、それほど難しくはありません。問題は同時に行うという事です。なら答えは簡単で、一つずつ習得すれば良いのです。
①姿勢(パワーポジション)、②軸足足裏の接地ポイント、③フリーフットの動き、④ボールの持ち方、⑤ボールの動かし方、⑥顔・目線、など6つのポイントがあったとして・・・
6×1=6 で習得するのではなくて、まず一つずつ確認しての習得
1+1=2、2+1=3、3+1=4、4+1=5、5+1=6 で身につけるやり方もあります。
うまく連動できない時は、どこに課題が残っているか・・・も自分自身で見分けがつきやすいです。
ピボットが落ち着いてできるようになると、かなりプレーに余裕がでて幅が広がります!そしてバスケがもっと楽しくなります!
少しでも参考になってバスケライフが楽しくなればと思います。