バスケ初心者の方に意識して取り組んで欲しいこととして正しい姿勢、パワーポジション(パワースタンス)について2回に分けて記事を書きます。手っ取り早くパワーポジション(パワースタンス)の作り方を見たいという方は下記をご覧ください。
初心者の方に一番初めに身につけて欲しいのは正しい姿勢です。この正しい姿勢を、パワーポジション(パワースタンス)といい、バスケットだけでなくスポーツに共通する基本姿勢となります。
パワーポジションとは
パワーポジションとは『静止した状態から最も力を発揮しやすい姿勢』と言えます。野球やテニス、サッカーの守備で前後左右への素早い動き、構えの違いはあれどボクシングや柔道、レスリングなどの格闘技、スピードスケートやスキージャンプの滑走など、あらゆるスポーツの構えをさかのぼるとパワーポジションに行きつきます。
バスケの基本姿勢と言えばトリプルスレットポジションですが、正しくトリプルスレットポジションを身につけることを考えると、まずはパワーポジションを知るべきかなと思います。
パワーポジション7つの効果
パワーポジションを身につけることについて、バスケット的要素を踏まえると以下のような効果があります。
- いつのタイミングでも、どの方向にも力強く動き出すことができ減速も可能となる。
- 動作中の急な方向転換や急停止に必要な力を発揮することができる。
- どの方向からのコンタクトにも耐えることができる。
- ボールに必要な力を無駄なく伝えることができる。
- ジャンプする動作において必要な力を発揮することができる。
- バランスを崩さず重心をコントロールすることがでる。
- 次の動作を相手に悟られにくくなる(無駄な動作が減る)。
ドリブル、パス、シュート、ディフェンス、コンタクト、ジャンプなど多くの動作を支える大切な要素です。そのため、私は初心者にも自己練習をすすめていますが同時にパワーポジションを知ってもらうようにしています。
正しい姿勢を知るべき理由
正しい姿勢の作り方を知らないと、上達が遅れるどころか、腰痛や膝の故障の原因になってしまいます。
統計をとったわけではありませんが、膝が前に出る姿勢のバスケ経験者は膝を痛めていることが多く、膝にサポーターを付けている方が多いと感じます。また、育成年代で膝が前に出る癖がついていると、膝への負担が大きくなるためオスグットになりやすいなど注意が必要です。
思うように上達しない原因の多くは姿勢にある
- 強いドリブルがつけない
- 低い位置でドリブルができない
- シュートの飛距離が伸びない
- 3ポイントが届かない
- パスが遠くまで届かない
- そもそもパスが弱い
- ディフェンスですぐに抜かれてしまう
こういった悩みをよく聞きますが原因を探ると、練習量や筋力は置いておいて、根本的に姿勢が不安定な方が多いです。パワーポジションを身につけることで短期で大幅な改善が見込めます。
初心者が注意すべきYouTubeの練習内容
『初心者必見!ドリブルの基礎!』など初心者向け動画がたくさんあって非常に参考になるし、真似て練習している方も沢山いると思います。
でも初心者の方は注意してください。これら『○○の基礎』という動画は正しい姿勢が出来る、が前提で作られているんです。正しい姿勢をみにつけずにスキルだけを磨こうとしても上達しません。
動画の中でも「正しい姿勢を・・・」と解説が入っていることが多いですが、スキル練習に意識がいってしまい見落としてる方が多いようです。
初心者向けにYouTubeをあげてくれている方の過去動画をみれば、必ずと言って良いほど姿勢に関する動画がアップされていて、それがパワーポジションあるいはパワースタンスの解説となります。
パワーポジションは基礎練習の為の基礎。初心者の方は必ずチェックしてください。
正しい姿勢の解説動画に辿りつかない理由
練習動画の検索をする時は、「ドリブル」とか「シュートフォーム」など、求めるスキルの単語で検索すると思います。当然に姿勢に関する内容は出てこないです。
そしてそのままスキル動画の練習実行に進んでしまうのです。
そのスキル動画をアップしたYouTubeをチャンネル登録をしたとしましょう。
ほとんどの場合、姿勢の動画は基礎中の基礎なのでチャンネル開設時にアップされてることが多く、過去動画を遡らないとその動画に気づかないこともあります。
パワーポジションやパワースタンスというキーワードを知らなければ辿り着き難いのです。
意外と知られていない正しい姿勢作り
初心者の方は教わった事がないと言うのはわかりますが、バスケ経験者の方も何となくでトリプルスレットを身につけ、きちんと正しい姿勢を教わっていないと言う方も多いです。
特に昭和生まれの方は教わった時代に練習方法の情報が乏しく、具体的なキーワードを踏まえ体系的に教わってないこともあるため、経験者も一度は見直すのが良いでしょう。
私もなんとなく教わったその一人でした。
現代の中高生で部活をやっている子でも、顧問の方があまりバスケに精通していないとなると、やはり姿勢については教わってないことがあるようです。
自然とできるまでまずは身につけよう
初心者の方は準備運動の中に姿勢のチェックを取り入れましょう。永遠と続ける必要はありませんが、身についてきたかな、と思った後も定期的にチェックしましょう。
ポイントは、たまに経験者にチェックしてもらう事です。イメージ通りに出来てない事があり本人では修正点に気づき難いためです。
まとめ
YouTubeで紹介されているバスケットのスキルドリルは、パワーポジション(パワースタンス)が身についていることが前提であると念頭において参考にしましょう。
パワーポジション(パワースタンス)というキーワードから正しい姿勢を自ら求めて学び、身に着けてください。
パワーポジションは多くのメリットの他に、怪我の予防のためにも必要だと意識しましょう。
初心者の方は当面、意識してトレーニングに組み込んでください。慣れたと思っても定期的にチェックを行い、たまにバスケ経験者にもチェックしてもらいましょう。
しっかり身につけば、これから行うドリルの習得スピードやトレーニングの効果が変わってきますので、ぜひ取り組んでください。
『習得編』に続く!