フロントチェンジはできるけど、レッグスルーをやると、どうしても足やお尻にボールが当たって上手く股を通せない!
一人でレッグスルーを練習するときのコツや練習方法はあるの?
社会人のバスケ初心者にとって、出来るようになりたいスキルの一つであり最初の難関スキル、レッグスルー。
しかし、何かしらの課題に直面していると思います。
なかなか思うように上達しない方に試して欲しいレッグスルーの練習方法をお伝え出来ればと思います・・・が、初めに伝えたいことは・・・
出来ないが当たり前!
バスケ初心者、特に社会人の方は練習時間が限られているので、出来ないのは当たり前です。
それに、日常的に股をボールを通すことなんてないのですから!そんな動作が簡単にできるはずがないのです。
小さな子供でもレッグスルーができるのに・・・と、落胆する方もいますが、少し見方を変えてください。
スクールやチームに通っている子たちは、コーディネーショントレーニングなどを通して、バランスや姿勢、感覚、ハンドリングのトレーニングを頻繁に行っています。基礎の練習量が違うのです。なので比較しないで大丈夫です。
レッグスルーの練習方法の前に、知って欲しいがことがあります。
習得していない動きを同時に複数やるのは難しい
初心者の方は、レッグスルーを一つの動作として練習することが多いです。
ちょっとレッグスルーの動作を分解して考えてみましょう。
※本記事や説明図は右手が利き手として解説します。
- 足を広げて正しい姿勢を維持する
- 右手で安定したドリブルをつく
- 右手で股を通すためにボールコントロールする(狙った場所にボールをつく)
- 左手でボールを受け取る(非利き手の動作)
- 姿勢を崩さずボールを見る(最終的には見ないが目標だが先の話し)
経験者には当たり前だけど、初心者にはどれも習得しきれてない動作です。
これを同時に成功させるのは・・・なかなか難しいです。
コツは動作を分解して一つずつ確認すること
本来はフロントチェンジから練習を行います。今回はレッグスルーを題材としているので、フロントチェンジの練習は行ったことがある前提といたします(別の機会に記事を出しますね!)。
レッグスルーが上手く出来ないなら、ひとまず動作を一つずつ分解して練習するのがコツになります。
では一つずつ一緒に確認しましょう!
足を広げる
レッグスルーの為に足を前後に広げてる必要がありますが、練習しやすい適度な角度があります。
初心者の方は言葉の通り「前後」に開いて練習してしまうことがありますが、経験者でもレッグスルーが難しい開き方をしていることがあります。
姿勢を安定させやすい幅や角度を確認しましょう。
なお、集中できるようボールは持たないで確認するのがポイントです。右利きなら左足を前にして縦足を作ります。
また、ただ足を前後させる開き方でのレッグスルーは、ディフェンスを抜くには適切でないことを知っておきましょう。
股関節を少し畳んで重心を少し前に置く
適度に足を開いたらパワーポジションをとるように少し股関節をたたみ、少しだけ重心を前側に置き、さらに安定した姿勢を維持できるようにしましょう。
前足の膝がつま先により前に出ないように注意し、脛が地面と直角を意識すると重心もやや前気味となりちょうど良いです。
なお、前足の膝がつま先より前に出ているとバランスが崩れやすくなるうえ、膝や腰に負担がかかり痛めてしまいます。
後ろ足は、伸ばしすぎるとバランスが悪いのと、蹴り出す余裕がある程度の角度が良いです。
良い姿勢を維持するために肩の力を抜く
ここまでの確認で、適度な足の開きと姿勢が出来たと思いますが、同時に力みが発生しているかもしれません。
特に肩の力みを一度とりましょう。
両腕をだらんと下に伸ばし、大きく息を吸って吐く(極端に猫背にならないよう注意)。
そうすると、ほんの少しだけ肩や胸の位置が左足側に斜めに向くと思います。リラックスしたその肩や胸の向いた方向で練習をします。
下を向く練習をする
ボールを見ないでレッグスルーができるのがひとつの通過点になりますが、初心者にはなかな難しく、勇気がいることです。
練習の時にはボールを見ながらレッグスルーを練習することになるでしょう。
このボールを見る時に姿勢が崩れてしまい、その結果レッグスルーが難しくなってしまうことが多々あります。
ポイントはボールを見る時に、覗き込むようにして見ることで猫背にならないようにすることです。
猫背になると重心が前に行き過ぎてしまい、左右にドリブルをついて移動するボールの軌道が、股の間から足の上に乗ってしまい、結果として足にボールが当たりやすくなります。
ボールを見るときは、リラックスした状態で背すじを伸ばした状態から、軽く顎を引くと顔だけが下を向きます。目線も下に向ければ、広い視野で自分の胴回り、足回りを見ることができます。
この「顎を引いて下を見る」が、最大のコツになります。
ボールは持たず、足を広げた状態で、顎をひき、十分に自分の胴回りと足回りを見れることを確認しましょう。
股下のボールをつく場所を確認する
まだボールは持ちません。エアーでレッグスルーをやりながらイメージを作ります。
脚の付け根の下に十分な股のスペースがあると思います。
そこの床に印があるとイメージし、そこにボールをつくことをイメージします。実際にそこにボールを置いて、イメージを具体化するのも良いでしょう。
そのうえで、右手から左手へのボールの軌道をイメージしましょう!
右手でボールを股下に押し出すイメージをつくる
※本記事や説明図は右手が利き手として解説します。
股の間のイメージした場所に、ボールをつくことをイメージしながら右手から左手へのボールの軌道を確認します。
この時、ボールは突いてドリブルするようなイメージではなく、股の下にボールごと右腕を押し込むようにドリブルするイメージを作りましょう。
ポイントは、右手の手のひらが左足の内腿に当たるくらい押し込むイメージです。
それが実際にボールを持った時にできれば、強いドリブルでコントロールもしやすくなるので、しっかりイメージを作りましょう。
左手でしっかりボールを受け取るイメージを作る
初心者の方で、レッグスルーが上手くできない要因の一つに、左でしっかりボールを受け取る準備ができていない、ということが挙げられます。
右手でボールを押し出しますが、その右手の手のひらと、左手の手のひらが、しっかりと向き合っていることが重要です。
意外と、できているようで、できていないことがあり、ボールがない状態でしっかり左手の動作を確認しましょう。
そして右手のドリブルで床に当たったボールを左手で受け取った時、手に収まったボールを引くイメージを持ちましょう。
この時点では、左手で受け取ったボールは、そのまま左手から右手に連続レッグスルーで戻すのではなく、左手でボールを受け取ったらそのまま両手で持つことをイメージします。
姿勢を維持してバランスを保ったまま動作を繰り返す
ここまでに行った複数の動作を、ボールがない状態で何度か繰り返して姿勢を確認し、出来上がった姿勢でレッグスルーの練習を行うイメージトレーニングを行いましょう。
ちなみに、ここまでの練習はボールを使わないので家でも練習ができます。
イメージトレーニングがしっかりできていると再現性が高くなりますし、実際にボールを使って練習した時、イメージ通りにできなくてもどこが修正ポイントか自分で気づきやすくなります。
バスケットボールを使って練習をする
実際にボールを使って練習をしてみましょう!
これまでの動作にボールが加わるだけで、だいぶイメージと違った感触があるかも知れません。
けれども、上手くいかなかった時にどこを修正すべきか、自分でも把握がしやすいと思います。
ボールを使った練習の注意点
ボールが加わった途端に、今までに確認した動作ができなくなってしまうことがありますが焦らず一つずつ再確認しましょう。
特に、ボールが加わったことで陥り易いのは次のポイントです。
- ボールを見るために覗き込むような姿勢から猫背になってしまっている。
- 左手がしっかりボールを受け取る準備ができていない。
事前にどんなにボールが無い状態で練習を行っていても、身体が慣れていない動作には違いありませんので上手く再現できないことがあります。
ここから反復練習なりますが、いっぺんに全部を修正ではなく、一つずつ確認して一つずつ修正していきましょう!
慣れてきたら難易度を上げる
まずは、右手で股下の目的の場所にドリブルをして、左手でボールを受け取ったらボールを両手で持つ、を繰り返しましょう(ポイントはドリブルは強く、右手は左足の内腿に当たるくらい押し込む)。
できるようになったら、左手でボールを受け取ったら左手でワンドリブルをしてからボールを持つ、を繰り返しましょう。
さらに安定してきたら、左手でボールを受け取ったら左手でもう一度股を通して右手にボールを帰して右手でボールを持つ。
これらができたら、右足を前にした逆パターンで行います。もちろん、ボールがない状態から足の幅や姿勢を確認してから行うのが上達の近道です。
ここまでできれば股の間のドリブルの回数を増やして練習を重ねましょう。
歩き出しでレッグスルーの練習
歩きながら連続でレッグスルーができるようになりたいと思いますが、順を追うならまずは、歩き出しだけレッグスルーを行い、そのままドリブル行うことから練習しましょう。
いきなり、歩きながらの連続レッグスルーの練習は避け、歩き出しの1歩目だけレッグスルーを左右で行えるように、順をおって練習するのがポイントです。
左右で行えるようになってきたら、歩きながらの連続レッグスルーもチャレンジしてください。
上手くいかない時は、ボールなしでまずは行ってみましょう!
まとめ
バスケのレッグスルーを一人で練習する時のコツは、動作を一つずつ分解して練習をすることです。
バスケの練習は、ボールを使う練習以外にバランスや体幹などを鍛えるトレーニングがあり、身体の土台作りがありボールハンドリングの練習も行うので、幼い子でもレッグスルーが自然と出来るようになります。
初心者がいきなりレッグスルーを行うのは難があります。
- 「出来ないが当たり前」と思い気持ちをリセット!
- 「習得していない動作を同時に複数行うのは難しい」と知る!
- レッグスルーの動作を分解して一つずつ確認しながら練習する!
- まずはボールなしで動作の確認をしてイメージトレーニングをする!
- ボールありで練習して上手く行かない時も一つずつ動作を再確認して修正!
レッグスルーの動作を分解して行う確認と練習は以下となります。
- まずはボールなしで動作の確認をする
- 安定感が出るように足を広げる
- 股関節を少したたんで重心を少し前に置く
- 深呼吸をして肩の力を抜く
- 顎を引いて下を向く
- 股下のボールをつく場所を確認する
- 右手の指先が左足の内腿にあたるくらい股下にボールを押し出すイメージをつくる
- 左手でしっかりボールを受け取れるよう、左右の手のひらが向かい合う軌道を確認して左手でボールを受け取るイメージをつくる
- 姿勢を維持した状態でレッグスルーの練習を行うイメージトレーニングを行う
- 実際にボールを使ってレッグスルーを練習する
何度か一つ分解しての練習を行うだけで、感触が変わってくると思います。
ただ、上達のスピードを上げたい場合は、レッグスルーだけの練習を行うのではなく、体幹やバランスのトレーニングもしっかり行っていきましょう!
あとがき
社会人の初心者の方と練習をすると、一生懸命にレッグスルーを練習しているのを目にします。
やっぱりレッグスルーができるとカッコイイですよね!
それだけに、初心者の方が思うようにレッグスルーができないと自信を無くしてしまうことがあるようです。
そんな方に何度も言いたいのは「出来ないのが当たり前!」
きちんと練習する機会や時間がなかっただけ。
そして、こう言ってはなんですがレッグスルーが出来なくても試合に大きな支障はありません!
プロや実業団、一対一が多い3×3なら別ですが、そうでないなら意外とレッグスルーは試合中に使う機会がありません。
レッグスルーができなくてもバスケは楽しめます!
とは、いえやっぱりレッグスルーは出来るとカッコいいし、出来るようになりたいと思います。
私ももっと上手にレッグスルーができるようになりたいです。
お互い、焦らずレッグスルーを上達させましょう!
今日のこの記事が、少しでも練習の参考になったら嬉しいです!
私ももっと練習しますね!