初心者向け・カムバック向けのバスケット練習会などで、2人一組でシュート練習を行ったことがある方は多いと思います。
一人がシュートを放ち、もう一人がボールを拾いパスを出すという、定番でシンプルながら効率の良いシュート練習です。
この時あなたは、シュートの練習と思って取り組んでいますか?または、シュートとパスの練習と思って取り組んでいるでしょうか?
シュート練習とだけ思って取り組んでいる方は損していますよ〜!
特に社会人初心者の方は練習の機会や時間が少ないと思います。シュートを打つ人に出すパスも練習の時間にしてしまいましょう!
すでに本記事で伝えたいことはお分かりだと思いますが、ポイントを確認してみましょう!本記事の最後には最も大切だと考えることをお伝えしたいと思います。
渡すだけのパスと相手を思ったパス
ただボールを渡すだけのようなパスになっていませんか?相手がいる方向に何となくボールを投げているようなパスになっていないでしょうか?
試合中ただボールを渡すというシチュエーションはなく、何かしらの意図、メッセージを込めてパスを出します。
- シュートチャンスのある味方にシュートを決めて欲しいと出すパス
- カットなど味方の動きに合わせて出すパス
- 次のパスに繋げてもらうためのパス
- ゲームコントロールのためボールを託すためのパス
味方にボールを託し次に繋げる大切なアクションがパスであり、パスを受け取る側が、シュート、ドリブル、パスの次の動作にスムーズに移れるようなパスであれば成功率が上がります。
シュート練習であればシュートを決めるための練習であり、シュートモーションの形成や確認です。相手の練習意図を汲んだパスを出し、良い練習を行うという共通目的を持って取り組むのが最善です。
良いパスと、そうでないパスの違い
シュート練習に適したパスとはどのようなものかというと・・・
- ノーバウンドでもバウンズパスでも胸または腰の辺りに飛んでくるパス
- ボールの縫い目が横の状態で逆回転(バックスピン)がかかっているパス
- 適度に強いパス
パスの基礎練習を受けたことのある方は、パス練習の初めに説明を受けた良いパスに関する内容と同じと気づくと思います。
つまり、バスケの動作における基本にのっとったパスを出せば良いのです。
ただ、バスケ初心者の方はまだ基本動作が習慣化されていないため、練習のテーマとしてパスを行った時にはできたことが、シュート練習のパス出しになった途端にパス練習と同じ動作ができない・・・と言いましょうか、パスの基本動作が抜け落ちてしまう場合があります。
こんなパスになっていないか振り返ってみよう
練習中の自身のパスを思い出して、こんなパスになってないか振り返ってみてください・・・
- 毎回パスの方向が胸から大きく外れるなどバラバラ
- ボールの縫い目が縦方向や斜めなど毎回バラバラ
- 強いボールを出そうと力任せのパス(無回転になりやすい)
- 山なりの弱いパス
さて、いかがでしょうか?
毎回パスの方向が胸から大きく外れるなどバラバラ
パスが毎回バラバラだとバランスを崩した体勢でシュートを打つことになります。それが練習になるという経験者もいますが、大抵はそうではありません。
ボールの縫い目が縦方向や斜めなど毎回バラバラ
ボールの横の縫い目に沿って逆回転がかかったパスはキャッチしやすく、シュートを打つ時も縫い目に指をかけて打つことができます。
バスケ経験者は手元にボールを受け取った時に、打ちやすいようにボールを縫い目に合わせて持ち替えることができます(縫い目を気にせずシュートが放てる方もいます)。しかし、打ちにくいことには変わりありません。
強いボールを出そうと力任せのパス(無回転になりやすい)
力任せのパスは無回転になりやすく、突き指もしやすいですので注意が必要です。また、力みから狙った場所(相手が取りやすい位置)から外れやすいです。
山なりの弱いパス
パスが弱すぎてキャッチが前のめりになってしまうとバランスを崩してしやすく、リズムが崩れてシュート打ちにくくなります。
試合中に弱いパスが飛んでくることは、ほぼ無いので練習として不十分となります。
パスキャッチからシュートまで一連の動作
シュート練習の時、経験者であればあるほど、パスキャッチからシュートまでを一連の動作として練習する方が多いでしょう。
試合中、パスを受けたら毎回セットして落ち着いて打つということはほとんどありません。
シュート練習では、毎回落ち着いてセットして打つ練習方法もありますが、それであれば一人でシュート練習する時に行えば良いし、あえて毎回セットしたい場合は、シュートする人の打ちたいようにすれば良いのであって、パスを何となくで出して良ということにはなりません。
パス出しを焦る必要はない
バスケ初心者の方が、シュート練習時に良いパスが出せない要因の一つに焦りがあります。
「早くパスを出さないといけない」と焦って力んでしまうのです。
シュートが放たれ、ボールを拾った後、とにかく早くパスを出そうとしてくれる方がほとんどです。
多くのシュート練習は、本数や時間を決めて行いますが全く焦る必要はありません。
シュートを放つ方と息を合わせるくらいのリズムとタイミングで良く、時に一呼吸置いてからパスを出しても問題はありませんし、遅くもありません。
とにかく早くにパスを出されるよりも良いパスを求めています。
一呼吸置くことで、教わったパスの基本動作も再現しやすくなるはずです。
良いリズムとタイミングで良いパスが出せるようになると、それがそのまま普段の練習や試合でも同様のパスが出せるようになります。
そのため、シュート練習時のパスであっても、しっかりとしたパスを出すことに大きな意味があります。
パスの種類
良いパスであれば、チェストパスでもワンハンドプッシュパスでも、ノーバンドでもバウンズパスでも構いません。
相手にオーダーがあれば、それに応えても良いです。
私の場合は、チェストパスやワンハンドプッシュ、ノーバウンドとバウンズパスを組み合わせて出すようにしていますが、共通して注意することはスムーズにシュートに繋がるパスを出すことです。
ワンハンドプッシュパスも、利き手だけではなく非利き手で出すなど、自身の練習とさせてもらう場合もあります。
気にしすぎない!出来ないが当たり前!
初心者の方に、シュート練習時のパスの話しをさせていただくと「意識が足りない・・・」と落ち込んでしまう方がいますが、そこは気にする必要はありません。
だって、パスだって練習中だし、まだ習慣的な動作にもなってないのですから「出来ないが当たり前!」です。
必要なことは、自分がどういうパスを出しているのか、出せるのか、を認識することです。認識してしまえば、次からは思うようなパスを出すための動作をすることができます!
まとめ
シュート練習はシュートを打つだけの人の練習ではなく、二人で作り上げる練習であって、パスを出す方も練習となります!
もちろん、シュートを打つ人が主役となって、その人のための練習である場合もあります(プロ選手など)。
しかし、バスケ初心者にとっては貴重な練習タイム!パスの基礎を思い出してしっかりパスを出せるようにしましょう!
でも、初心者の方は「出来ないが当たり前!」必要以上に気にする必要なし!
大切なのは、自分がどんなパスを出しているか、どんなパスが出せるのか、を認識すること!次の動作が自然と変わります!