マンツーマンDFで自分のマークマン、気が付いたら見失ってた・・・
裏を取られて簡単にゴールされてしまった・・・
5対5形式のゲームに参加した初心者の多くが経験する「いつの間にか見失ってた」事件を解決!
2線のディフェンス「ディナイ」の動きを身につけよう!
ポイントは「肩越しで見る!」。
マンツーマンDFでマークマンを見失う
例えばこんな感じで後ろをとられてゴールを決められてしまった経験ありませんか?
初心者はマンツーマンディフェンスの時に、自分のマークマンを確認したあと、ボールマン(ボールの保持者)の位置や動きを確認する為にマークマンから目を離した隙に、マークマンを見失ってしまうことが多いです。
気が付いた時には、オフェンスに有利な位置に移動されてしまっているのです。
これを防止するために、2線におけるDFの構え方を身につけましょう!
そしてこの構え方が「ディナイ」になります。
2線って何?
ところで2線と連呼していますが何かというと、ディフェンスにおける基本的なポジショニングの考え方になります。
- 1線とはボールを持っている選手に対するDFをいいます。
- 2線とはボールから近い位置のOFに対するDFをいいます(「ボールの隣」ともいう)。
- 3線とはボールから遠い位置のOFに対するDFをいいます(「ボールの隣の隣」ともいう)。
ディナイって何?
「ディナイ」とはボールを出させないように、自分のマークマンに覆いかぶさるようにして守るディフェンス方法で、主に2線のポジションで用いられる構えです。
バスケットボールの試合や、ゲーム中でも経験者が以下のような構えでディフェンスしている姿を見たことがあると思います。
手のひらをボールマン側に向けて、ボールをカットできる姿勢を維持しながら、マークマンを見失うことがないよう、ボールがある方向に対しては「肩越しで見る」ようにしてディフェンスをします。
ちなみにディナイには「クローズドディナイ」と「オープンディナイ」があり画像は「クローズドディナイ」です。
違いは後半で説明しますが、まずは画像の「クローズドディナイ」を思い浮かべながら読み進めてください!
なんで⁉いざとなるとディナイができない!
2線やディナイについては、バスケットボールのスクールなどで必ず習う内容なので、耳にしたことがある方は多いでしょう。
練習をしたことがある方もいるはずですが、いざ5対5形式のゲームとなると、途端にできなくなってしまいます。
自分のマークマンが動きまわり、常に位置が変わるので適切な間合いを取ることができなかったり、同時にボールの位置を把握することに慣れていないことから思うような姿勢でDFが行えない、フットワーク不足で足がついていかない、といった要因もあります。
ですが、それ以前に「肩越しで見る」が身体に染みついていないからです。
「肩越しで見る」に慣れよう!
まず、初心者にとって「肩越しで見る」が苦手なのは当たり前です。
出来ないのが当たり前だということを認識しましょう!
なぜ?って、普段の生活で「肩越しで見る」ことって、そう機会はありません。
誰かを見る・何かを見るなら、首を回してその方向をみたり、首がまわりきれないなら肩を旋回させて腰を捻ったり、足を対象方向に向けて体ごと対象物の正面に向けて見るといった動作が当たり前だからです。
「肩越しで見る」って動作は日常的ではないのです。
毎日バスケットボールの練習をするような環境にあれば、繰り返しのフットワーク練習で「肩越しで見る」動作やディナイの構えも自然と身につけることができます。
しかし練習時間が週に1~2回、1回に2~3時間程の初心者にとっては、なかなか頭と体にインプットされません。
ただ、「肩越しで見る」ができるようになると、ディフェンスの様々なシーンで役に立ちます!
もちろんオフェンス時にも役に立ちます!
「肩越しで見る」を身につけるポイントは、まず「肩越しで見る」自体が身についてないことを認識すること(受け入れる)。
そうすると、不思議と意図して「肩越しが見る」ができるようになってきます。
使うのは周辺視野(間接視野)!
「肩越しで見る」ができても、ボールマンとマークマンの2つの対象を意識する必要があります。
いくら「肩越し見る」ができても、肩越しでボールマンを凝視しているようなら、自分のマークマンを見失います。
周辺視野をつかって自分の視野の中にマークマンをいれておきたいですが、どの範囲まで自分が察知できるかを確認しておきましょう。
以下の図を参考に、自分の視野を確認してみてください。
家の中でもできるのでお試しください!
試しに日常でやってみる
練習時間が週に1~2回、1回に2~3時間程の場合、なかなか「肩越しで見る」ことが身につかないと思います。
そこで、家の中や外出中に、ちょっとだけ「肩越しで見る」をやってみてください。
体の正面側で視野に入る何か目印になる物と、肩越しで見る何か対象物2つを視野に入れてみてください。
1週間程度まめに行っていれば、「肩越しで見る」が動作のひとつとして頭と体にインプットされます。
憧れや推しの選手のディナイ立ち姿を想像しよう!
いくら肩越しで見ることに慣れても、やはりディナイの練習は必要になり、フットワークも重要となってきます。
最も実践的に練習できるのは3人ペアで、ボールマン役、マークマン役がいてディナイの練習を行うのがよいのです。
しかし練習時間が少ない初心者やそういった機会がない方のほうが多いでしょう。
そうなると、5対5形式のゲームの中で試していくしかありません。
あえて練習不足であることを認識して臨むと、しっかりディナイの形を取ることができます。
さらに少しでも実践できるようにするコツは、事前に自分の好きな選手のディナイをしている姿画像を頭の中に入れておくことです。
かっこいい立ち姿をゲーム前に思い浮かべ、自分もかっこいい立ち姿をイメージしてディナイの構えを作るようにしましょう!
ディナイでどこまでマークマンに被さるか?
1線にいるボールマンからパスを出させないようにディナイディフェンスを遂行しますが、前のめりになりすぎると裏を取られてしまいます。
どこまで手を出して自分のマークマンに被さったらよいでしょうか?
ボールとマークマンを結ぶラインに手を出すくらいが一つの目安です。
被さり過ぎると裏(バックカット)を取られてしまいます。
周辺視野でマークマンの動きを察知しながら、絶妙な距離感でディナイを遂行しましょう!
ボールマンとの位置や距離によっては、体ごと覆いかぶさったほうがよい場合もあります!
経験を積んで距離感をつかみましょう!
また、オフェンスはじっとしていることはありませんので、マークマンの動きにあわせて前後にステップが踏めるようにする必要があります。
注意点は跳ねるようにステップしない事です。
初めから上手くなんてできません!出来ないが当たり前です!
パスを出させないが理想だが・・・
ディナイで自分のマークマンにパスを出させない事が理想ですが、根本的にオフェンスが有利なので100%おさえることはできません。
パスをだされたとしてもオフェンスに少しでも不利な状態でパスをとらせることが大切です。
それは・・・
- 少しでもゴールから離れた位置でとらせる
- 不利な体勢でとらせる
といったことです。
「不利な姿勢」とは、マークマンだったオフェンス選手がパスをキャッチした時に、すぐにシュートやドリブルに移行できない姿勢です。
ゴールに背を向けた状態でパスキャッチさせれば、少なくとも1回はピボットを踏む必要がでます。
気持ちよくパスをキャッチさせないことが大切です。
クローズドディナイとオープンディナイ
ディナイにも種類はあります。
違いは以下の通り。
まず、身につけるはクローズドディナイです。
オープンディナイはボールマンのドリブルアタックに対してヘルプに行きやすいのですが、自分のマークマンには裏(バックカット)を取られるリスクや、自分のマークマンにパスが通りやすいといった傾向があります。
ちなみに本記事の冒頭の絵にあった、裏をとられてしまった例のディフェンス姿勢はオープンディナイでした。
初心者の多くはボールマンを注視することから、自然にオープンディナイの姿勢になりやすいのです。
今回の内容からは逸脱しますが、オープンディナイはゾーンディフェンスで多用されますのて、頭の中片隅に置いておいてください。
マンツーマンでもボールを持っている選手のドライブが鋭く警戒が必要なため、ヘルプに備えてオープンディナイを選択することもあります。
ようはシチュエーションにより使い分けるのですが、まずはクローズドディナイを身につけましょう。
まとめ
ディナイには「オープンディナイ」と「クローズドディナイ」がある。
初心者はボールマン注視の姿勢から「オープンディナイ」になりがちで、裏をとられ自分のマークマンを見失いやすい。
「クローズドディナイ」はボールマンとのパスを遮るようにしながら、自分のマークマンの動きも察知できます。
ただしクローズドディナイは肩越しでボールマンの位置を確認するが、初心者には「肩越しで見る」自体が不慣れ。
まずは「肩越しで見る」に慣れ、その姿勢での自分の視界を認識しよう!
特に大人初心者は練習時間が少ないのでクローズドディナイのフットワーク練習が不足がち。
5対5のゲーム形式の中で試していく必要があるが、自分の好きな選手やかっこいいと思ったディナイの姿を思い浮かべて真似てみよう!
なお、ディフェンスには「1線・2線・3線のディフェンスライン」というのがあって、ディナイは2線のディフェンス姿勢となる。
ひとまず2線の「クローズドディナイ」を身につけよう!
裏を取られないように自分のマークマンとの距離感は難しいですが「クローズドディナイ」を実践して経験を積んで、絶妙な間合いをつかみましょう!
これで自分のマークマンを見失うことは激減できます!