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バスケ初心者が始めに習得すべき基本技術と意識づけ12選

バスケ初心者が始めに習得すべき基本技術と意識づけ

「バスケを始めたばかりの初心者は、何から練習すればよいですか?」

と、よく聞かれます。私は社会人初心者の方と接する機会が多いため、社会人である事の視点も含め解説します。

先ず焦らず、段階的な練習を行うと同時に運動をすることに慣れることが大切です。

いくら初心者OKのピックアップゲームに参加したとして、参加している多くの人たちは経験者であり、初心者であることを配慮されたゲームメイトであっても、ボールがなかなかもらえない、思ったようなプレイができないことが起きてしまいます。

初心者歓迎!とするチームもあり、初心者であることが配慮された練習であっても、ついていくのがやっとという状態の方もいるでしょう。

基礎技術が身についていない状態のまま練習を続けた場合、かえって上達が遅れてしまうことや、上達を妨げるクセが身についてしまうことがあります。

かといって無計画に自己練習を始めてしまうと、偏った練習になったり、ポイントのずれた練習から、思うように上達しないというもどかしさが起きてしまいます

バスケスクールに通ったり、クラブチームに所属することで、トレーナーの指導やチーム練習で、確実に上達はしていきますが、何を意識し練習に取り組むかによって上達のスピードが変わってきます。

そこで初心者が始めに習得をすべき技術や意識すべきことをお伝えします。

運動そのものに慣れることを意識しよう

社会人の初心者がバスケを始めるとき、「数年ぶりに身体を動かす」「学生時代からスポーツの経験は乏しい」といったケースが多いです。バスケは緩急が多く身体の接触も多い、ハードなスポーツです。

憧れのプレーをしたいから技術的な練習やシュート練習をしたい気持ちはわかりますが、始めは運動そのものに慣れることを意識したトレーニングやストレッチを含めておこなうことが大切です。

社会人の初心者は、その方の仕事に応じて身体の疲れや凝りが溜まっています。例えばデスクワークが多い方は、肩・腰・お尻・太腿の裏がガチガチに凝り固まっていて、身体がハードな運動に耐えられない状態だったりします。

また、疲れが取れにくい筋肉の状態でもあるため、無理をしてバスケをするという事になり怪我の要因になります。

自己練習もバランスの取れた練習メニューを考えよう

屋内でも屋外でも、バスケ初心者の自己練習(チーム練習の合間で行う個人練習ではなく、まとまった時間をとっての個人練習)の姿を見ていると、大抵が以下の内容で練習を行っています。

ひたすらシューティング または ひたすらレイアップシュート 

特定の練習をひたすら行う傾向があります。基礎ができている経験者であれば、何か一つの技術にテーマを絞った練習を行うことには効果があります。

しかし、基礎ができていない初心者が、何か一つのことにこだわって練習をしてしまうと、誤ったフォームをみにつけてしまうことがあります。

自己練習にいくらでも時間をかけられるのであれば、そういった練習でも上達は見込めるかもしれませんが、社会人は自己練習が行える時間はかなり限られると思います。

ストレッチやアップを兼ねた様々な身体の動作、姿勢・体幹トレーニング、フットワーク、ドリブルワークといった内容を、短時間でも軽くても良いので一通り行った後に、自身が目的とする練習に取り組むほうが上達が早いです。

もちろん初心者なので、目的の練習の前に行ったほうがよいことの具体的な内容がわからない、ということになりますので本ブログを通じて少しずつ、それらテーマに沿った内容を解説したいと思っています。

今日のところは、初心者は自己練習時にいくつかの基礎練習を含めたメニューを取り組んだほうがよい、ということを感じていただければと思います。

段階的に練習を行うことが大切

土台となる基礎練習が疎かになってしまうと、その後の上達スピードが思うように上がらなかったり、膝痛、腰痛など故障やケガの原因になってしまいます。

個人練習を通じて、バスケットに必要な「基本技術」を少しずつでも身につけましょう。

バスケットボールで必ず身につけたい基本技術と意識づけ11選

基本姿勢「パワーポジション」

パワーポジションとは『静止した状態から最も力を発揮しやすい姿勢』で、「パワースタンス」とも呼ばれます。

バスケットは緩急をつけ前後左右、上下、急停止の動作も多いスポーツであり、時に身体をぶつけ合うハードなスポーツです。基本姿勢を身につけなければ、素早く次の動作に移れませんし、すぐにバランスを崩し、接触にも耐えられません。

バスケットには「トリプルスレット(3つの脅威)」という、ボールを持った状態で素早くパス、シュート、ドリブルの3つの動作にスムーズに移行できる基本姿勢があります。

その「トリプルスレット」も土台はパワーポジションとります。このパワーポジションをしっかりと習得できるかで、シュート、ドリブル、パス、ディフェンスなどすべてのスキルの上達に差がでます。

注意しなければならないのは、正しい姿勢を身につけることであり、誤った姿勢が身についてしまうと、変なクセや膝の故障などの要因となるため、コーチやトレーナー、そういった方が身近にいない場合は、バスケ経験者の方からレクチャーを受けることが好ましいです。

パワーポジション7つの効果
正しい姿勢 パワーポジション(パワースタンス) 7つの効果スポーツの基本姿勢であるパワーポジション(パワースタンス)を身につけるべき理由をバスケ視点で解説。YouTube動画の初心者向けスキル練習方法も、正しい姿勢が身についていることが前提のため、取得必須の基礎のための基礎です。...

「ボールハンドスキル」まずはボールを見ることなくプレイできるように

ボールハンドスキルは単にドリブルに関連するだけでなく、パスやシュートにも関係する技術です。

自分がイメージする通りにボールをコントロールする技術であり、思ったコースで狙った場所にパスを出すこと、様々な種類のシュートでリングにボールをいれるためのコントロールとしても、ボールハンドリングスキルは必要となります。

とはいえ、まずはドリブルで、ボールをある程度見ることなくプレイできることが始めのステップとなります。

いきなりボールを見ないのは難しいので、少しずつボールを見ずにドリブルをつけるようにするため、ボールをコントロールすることを意識した練習を行いましょう。

効果的な練習方法として、ボールタッチの練習やツーボールハンドリングの練習があります。

ドリブルの基礎「強く速くつく」ことを意識する

ドリブルを強くつきましょう、というのはよく耳にされるかと思います。

ドリブルを強くつくことによって、速さが生まれ、単純に手から離れている時間が短くなることでカットがされにくくなります。

さらに、強くつくことによって地面からの反発も強くなり、ボールを手の中で保持する時間を長くすることができます。ボールを保持する時間が長ければ、カットもされにくいですし、ボールをコントロールできる時間も長くなります。

ボールを保持する時間が長ければ、ディフェンスを抜くスキルを駆使しやすくなったり、パスやシュートへの移行もしやすくなります。

ちなみにボールを速くつくというのは、ボールを叩くようにしてつくのではなく、感覚としては「ボールを床に対して押す、床に反発して上がってきたボールをできるだけ低い位置から引く」というイメージです。

そのため私は初心者の方にボールを強くつく練習を行う時には、「ボールを押す、引く」という言葉を用いて説明をしています。一度「ボールを押す、引く」という感覚で練習を試してみてください。

ドリブルの基本「相手に取られない位置でつく」ことを意識する

ドリブルをつく練習では、目の前のディフェンスがいることをイメージすることが大切です。単純に、相手の目の前でドリブルをつけば簡単にとられてしまいます。

まずは自分の目の前でドリブルをつく練習を行ったとしても、ひとつの位置だけで練習を終えず、相手が届かない位置でドリブルをつく練習を行いましょう。

どのような姿勢で、どの位置でボールをつくのが相手から取られにくいかをイメージしながら練習を行うことと同時に、目線を上げること、ボールをついていない手もどう使うのかも考え意識しましょう。

基礎練習「ドリブルしながら、歩く・走る・スキップする」

ドリブルのハンドリングがどれだけ上達しても、いざゲームとなった時にディフェンスを抜くことはできません。当然と言えば当然ですが、足を動かさなければ抜くことはできません。

初心者はその場で動かずに行うドリブルの上達に意識が行きがちで、ある程度ドリブルがつけるようになっているのに、歩く、走るといった足の動作が加わった時に、思うようにドリブルがつけないことがあります。

ドリブルの練習をする場合は、ほんのちょっとで良いので下記の動作練習を加えましょう。

  • ドリブルしながら歩く(必ず左右で行い歩くスピードも変えるなど工夫する)
  • ドリブルしながら走る(必ず左右で行い、速く走る時はボールを少し前に突き出す)
  • ドリブルしながらスキップ(必ず左右で行い、高さや、幅を変える、ボールをついてない方も手はできるだけ大きく動かす)

初心者はレイアップシュートが思うようにできない方もいますが、ドリブルをしながらこれら練習を同時することで上達が早まります。

パスキャッチの基本「ボールの勢いを吸収しながらキャッチする」技術

両手であっても片手であっても、ボールを正確にキャッチできるようになる必要があります。キャッチするときに意識したいことは、飛んできたボールの勢いをうまく吸収しながらキャッチすること。次の動作につながる形でキャッチをすることです。

ボールキャッチが苦手な方は、両手で挟み込むようにしてボールを捕ろうとしたり、ボールの勢いをそのまま受け止める形で捕る方が多いです。

飛んできたボールの勢いをうまく吸収することができれば、キャッチの正確性は増しますし、次の動作につながる形(姿勢)で受け取ることができます。

ディフェンスの基本「姿勢と基本の足さばき(フットワーク)」の習得

ディフェンスの基本姿勢も土台はパワーポジションとなります。パワーポジションに加え「顔を上げる」「両手を(適切に)広げる」ことを意識しましょう。

ディフェンスの足さばきの基本をしっかり身につける必要があります。基本はいくつかありますが、まず身につけたいのはスライドステップです。さらにスライドステップには2種類の足さばきがあります。

スライドステップとは、横方向への移動で左右の足を交差させず、床の上を滑らせるように足を運んで移動するディフェンスの基本となるフットワーク。

  • ステップスライド・・・進行方向の足を出し(ステップ)、出し分だけ進行方向と逆の足を引く(スライド)
  • キックスライド・・・進行方向とは逆の足で床を蹴り(キック)、移動した分だけ進行方向とは逆の足を引く(スライド)

日常の生活では「進行方向の逆の足を踏み込み、身体を突き出す」といったイメージの動作が多いため、ステップスライドは初心者の方には馴染みが薄い足の使い方となります。だからといって、キックスライドだけを練習するのではなく、ステップスライドも意識的に練習を行う必要があります。

初心者はステップスライドのほうがやりにくいと思いますが、まずはステップスライドを意識的に練習することをおすすめします。ステップスライドを身につける過程で、上半身の有効的な使い方も身に着けやすく、それがキックスライドにも活きてくるからです。

ディフェンスの姿勢維持は体力が必要であり、時に強い精神力が必要となるため、練習でしっかり取り組んでおく必要があります。

止まる基本技術「3つの止まり方」を身につけよう

ただ止まるだけではなく、次の動作に繋がるよう止まる事が必要です。基本の止まる動作は以下の3つです。

  1. ストライドストップ(1・2のリズムで床を滑るように片足ずつ止まる動作)
  2. ジャンプストップ(止まる前に軽くジャンプをして両足で止まる動作)
  3. クイックストップ(ジャンプストップより床をかすめるように小さくジャンプして止まる動作)

姿勢を崩す事なく止まるためにも、ここでもパワーポジションが関係してきます。また、次の動作のために後に説明するピボットも関係してきます。

そして、ミート(正式には、ミート・ザ・ボール)という、自分に向けられて出されたパスのボールに向かってレシーブ(受ける)する技術にも関係しますので、しっかり身につけたい技術です。

軽視されがちな基礎技術「ピボット」をしっかり身につける

片足を軸にもう片方の足を動かすだけ・・・と、練習を疎かにするといつまで経っても初心者の領域から抜けだせません。バスケ練習の中でもひときわ地味で、自己練習でも取り組む方はかなり少ないでしょう。

初心者がピボット練習を疎かにすると以下の要因となります。

  • トラベリングを量産してしまう
  • ゲームで慌ててしまい、両足に根っこが生えたようにピボットを踏めずに固まってしまう。
  • ディフェンスのプレッシャーに負け、体勢がのけぞってしまったり、ボールをとられてしまう
  • 一対一でディフェンスを抜けない

ピボットは自然とできるようになりたい基本技術であり、ボールを持った状態でディフェンスに囲まれるなどピンチになった時に冷静に対処するうえで必要な技術です。

自己練習で、左足軸足/右足軸足の合わせて数分でも良いので、ピボットの練習をしましょう。ピボットもパワーポジションができていれば難なく力強く行えます。

個人練習に欠かせない自分への「バックスピンパス」

試合中に使う技術ではありませんが、個人練習で必ず用いますのでできるようになりましょう。バックスピンをかけ、自分に向かってくるようボールを前に落とすことです。

まずは胸の位置にボールが戻ってくるようコントロールできるようにしましょう。慣れてきたら、腰のあたりなど低い位置や、早く戻るようバックスピンを強くするなど、思ったようにコントロールできるようにして、様々なシチュエーションの個人練習を行えるようにしましょう。

初心者の方は意外と、うまくバックスピンをかけられない、スピンが弱いなどあり、上手く練習に結びつけられてない方がいます。

日ごろから意識することで差が出る「見る力と速く判断する力」

どんなに技術を身につけても、適切なタイミングでその技術を使う必要があり、常に状況判断力が問われます。そしてバスケは展開が早いため、速く考える力も求められます。速く考え判断するためには、相手や周囲を見る力が必要になります。

初心者には難しい課題ですが、それらができるようにしようとする意識を持つことが大切です。

始めからできる人はいません。そうなりたいと思うことで「ドリブルで顔をあげよう」「視野を広げよう」「相手を見よう」「周囲を見よう」などと意識した練習をすることができ、練習の質を上げる事ができます。

「ワンハンドシュート」について

ボールをバスケットに通すという目的のため、しっかり身につけたい技術です。

早く3ポイントを決められるようになりたいと、シュート中心の練習をしたくなる気持ちはわかります。しかし、シュートの発射台となる姿勢がブレブレでは思うようなシュートは打てません。

当然に初心者もシュート練習をした方がよいし、その方が楽しいです。

ただ闇雲にシュート練習だけをするのではなく、パワーポジションやハンドリングなど、その他の練習も同時に取り組んだ方がシュートの上達は早まります。

女性の初心者もワンハンドシュートの練習を試してみてください。女性はツーハンドシュートが当たり前、というイメージがありますが、それは日本に限ったことで世界では女性もワンハンドシュートが主流です。

ワンハンドシュートをすすめるのは、ワンハンドシュートのほうがメリットが多いからです。

社会人の初心者は、バスケを極めるというより、バスケを通じてスポーツを楽しむことが目的の方も多いと思いますので、短期で飛距離がでやすいツーハンドでも良いですが、せっかくなので試してみましょう。

本からバスケットを学ぶ

最近はスキル説明や戦術の解説、試合の実況でも、専門用語が頻繁に使われています。以前よりバスケ人口が増え、バスケに関する情報が豊富となり知識レベルも底上げされています。

より深くバスケを知ることで技術が向上するだけでなく、練習中のトレーナーやチームメイトとの意思疎通が向上したり、試合を観る視点が変わったりします。様々なYouTubeから知識も得られますが、本から得られる知識も面白いです。

本を読む事が苦手な方もいると思いますが、本屋のバスケに関する書籍があるコーナーに行ってみてください。気になった本が見つけたら是非、手に取って見てみてください。

まとめ

  • 運動そのものに慣れること
  • 段階的な練習を行う事
  • バランスの取れた練習メニューを行う事
  • バスケットボールで身につけたい基本技術と意識づけを参考に自主練習(個人練習)を行う
  • 知識の底上げに本を読んでみる

初心者の方は、一つの練習にこだわらず、浅くとも幅広く基礎練習や基礎技術の習得に取り組んでください。案外その方が身につけたいと思っている技術の習得が早まります。

伸び悩みが出た時も、基礎技術の習得に立ち戻ると良いです。

基礎練習を通じて思うような動きができるようになれば、バスケがもっと楽しくなりますので取り組んでみてください。

少しでも参考成れば嬉しいです。今日はここまで!

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ABOUT ME
ヤヒコ(yahiko)
yahiko
まだ上手くなりたいと思っている40代サラリーマン。バスケ歴21年、屋外ひとり練習歴3年。 年齢に比例して動けなくなってきましたが、できるだけ長くバスケを続けられるように個人練習を定期的に行っています。 社会人バスケ初心者の方と触れ合う機会が多く、伝えることを通じて学んだ練習のコツや注意点をシェアしたいと思っているおっさんです。